古稀男の週間予定

 
令和3年10月
馬場 孝師(彦根市出身 川島町在住)
知らぬ間に数え70歳になり巷でいう古希を迎えたらしい。古稀とは『唐の詩人杜甫の詩・曲江(きょっこう) 「酒債は尋常行く処に有り 人生七十年古来稀なり」(酒代の付けは私が普通行く所には、どこにでもあるが、七十年生きる人は古くから稀である。)』とのこと。 「若い人からの投稿を」と言われ「70歳になり決して若くもないし、文才もないので作文は御容赦を、さも無ければ県人会脱退しまっせ」と懇願したのに、「何を言う、60・70は鼻垂れ小僧や」と無体にも会長に一蹴され、泣く泣くキーボードを叩く羽目になった。
  65歳で定年退職しズルズルと浪人生活を過ごす私に、改装に伴う破格の短期アルバイトのチラシを見つけた神さんから「家でゴロゴロしてんと、気張ってき〜」と促され、ホームセンターでバイトをすることになった。短期アルバイトが終わり、少し経ち正式にアルバイトとして働かせて頂くことになり、今では火曜日の9~17時と木金の9~15時の週17時間,月68時間、ビールやお茶ジュース等の飲料を運搬補充している。長台車に1ケース2L6本入りのケースを、最大の1段2列8ケースを4段積み揚げた384Kgを引きバックヤードから色んな商品が立ち並ぶ通路通り売り場へと運ぶ。ケースの積卸しは、ワルツのリズムだ。 1で持ち上げ、2で方向を変え、3で下ろす。ケースの積卸しで足腰や腕の筋肉が鍛えられ、歩数の1万は堅く、バイト代まで頂くので巣篭もり浪人には一石三鳥だ。お客様は、お母さんにオンブされた赤ちゃんからお年寄りまで、会社勤めの頃とは景色が全く異なり、人生の縮図を見ているようだ。夏冷房に冬暖房、その上軽音楽が流れる売り場で、すれ違うお客様に「いらっしゃいませ」と、職場の仲間と「おはよう御座います。お疲れ様」と挨拶しながら運搬していると気分も明るくなり、快適な環境での楽しいバイトで満足だ。
  朝は、若い頃と打って変わり不規則だが4時とか5時には起き、夏冬を問わず窓を開け放ち朝の空気を取り込む。朝の禊のつもりで、風呂を沸かし剃刀で髭を剃り頭を丸める。お湯は47・8度に設定する。肌がチリチリするが、熱めのお湯が好きだ。首筋や手首足首股関節にシャワーを当て、心身をシャキと目覚めさせ「よっしゃ!」と喝を入れる。 朝6時半からは日曜日を除き団地の元気なご老人約30人が集うラジオ体操だ。ヨガマット、タオル、縄跳び、ヨガストラップ、ストレッチゴムバンド、スマホ、小型ラジオを入れた赤いリュックを背負い、合気道の四尺の杖をハンドルに重ねロードバイクで公園に向かう。体操の後、80歳の男性の肩や背中を揉みほぐす。もう2ヶ月程続けているが、固まっていた肩の動きが良くなってきた。その後、公園の吾妻屋の木製テーブル上にヨガマットを広げYouTubeの腹筋や町の「健幸筋力アップ教室」で習ったチューブを使ったスクワット、ランジやプランクなどの筋トレ、自己流の脚の外旋内旋横振り後ろ蹴り上げ、太極拳の基本功、圧腿、拍脚、套路をし、開脚ストレッチ、縄跳をする。120度開脚し額が床に付くようになったが、目標の180度開脚には程遠い。縄跳びは、今のところ連続150回が最高だ。帰りはいつも体や下肢が軽くなる。8時頃には帰宅し朝食。「今日行く所がある」と言える様に、バイト以外にも月曜日から日曜まで予定がある。
(月曜日9~10:30町民体育館で筋力アップのトレーニング、14~15時は公民館でヨガ。
(火曜日19~21は川越富士見中学体育館での陳氏太極拳。(目下休止中近日再開)
(水曜日)9〜15寄居のギターアンサンブルバルカローレでの練習。片道1時間のドライブ。
目下「思秋期」、「明日があるさ」を練習中だ。第4週は、佐野先生の指導を受ける。
19~21川越中央公民で陳氏太極拳。美人の先生の套路の指導が細かく丁寧だ。
(木曜日)15:30~16:30ヨガ。隔週18:30~19:00、歌・ボイストレーニング
(金曜日)隔週夕18:30~19:00 ギターの個人レッスン。
(土曜日)10:00~11:30 団地の楊式太極拳サークル。
土日は、自宅から徒歩10分の越辺川河川敷の畑に向かう。2019年台風19号ではやられた。今年は、屋根のパイプを新調した糖度の高い大玉トマトが楽しみだ。畑にはナス、きゅうり、唐辛子(伏見、万願寺)ズッキーニ、カボチャ、オクラ、里芋、筍芋、八頭、パクチー、エシャレット、空豆、スナップエンドウ、モロヘイヤ、紫蘇、ジャガイモ、ニンニク、バジル、キャベツ、トウモロコシ、駄々茶豆、黒スイカ、赤小玉スイカ、茗荷、近江生姜、フキ、サツマイモなどが植っている。こまめで几帳面で計画的な山田会長とは違い、尻に火が付き一気加勢に釈迦力で畑をスコップで掘り起こし6馬力愛機の力を借りて耕し、ドバドバと無計画に種を播き、苗を植える。先日も朝の9時から15時までぶっ続けで畑で体を動かした。     
昼はカミさんが、バイクで鍋ごと出前で持ってきたトマトスパゲティーを一緒に食べた。 野良仕事では大汗をかき腹が減る、出前は有難く美味かった。野鳥の囀りと汗ばむ肌を撫でるそよ風がとても心地良く、春の畑仕事で体を動かし汗を流すのは楽しくて仕方がない。
  コロナ前には、土曜日14時から17時、日曜日18時から20時に町の武道館で合気道の稽古をしたが、もう一年以上自粛している。200畳道場で取りに投げられ受けを取ったり、逆に投げたり思い切り体を動かし発散できる日が待ちどうしい。  
  今日はこれ明日はあれの私に、神さんからは「色々やり過ぎ、どれもものに成ってないから、どれか一つに絞り〜、」と言われ「人生短いから棺桶に入る前にやりたいことやらんと亭主元気で留守が、え〜んとちゃうんか?」と返すが「もう十分生きてるがな。」「どうせならずーと、いん方が楽でええわ〜」などと返り討ちに遭う。あ〜言えば、こ〜言う、結局いつも白旗を揚げて「私が悪う御座いました。仰る通りです頭が上がりません。」と謝るが「頭上がったるで〜頭が高い」と追い討ちを掛けられる。関白宣言がヒットしたが、故郷は遠きにありて思うもの、少し違うが若かりしあの頃を想う古稀の我が家は婦唱夫随だ。 草枕にある「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかく人の世は住みにくい。」だ。何はともあれ、健康第一、二歳の3番目の孫が二十歳になる90歳までは、怪我せず病気ならぬ様元気でいたい。他には下手の横好きギターの練習やこれまで積読書の読書、料理、現下の情勢では嫌悪感の否めない中国や韓国だが両国のTV時代劇が面白く観ていると、またまた「リズムが、ちゃうで〜」
そんなもん、どこが面白いんや? 他のチャンネルに
してんか」などと、またまた神の声が背後から響く。
大怖。あなかしこ〜、あなかしこ〜。